こんにちは、おしぃです。
ここ数日、猛暑を経験したからなのか
やや気温がマイルドな気がします。
そんな気持ちの変化もあってか
ちょっと、いつもの電車をやめてバスに乗る事にしました。
昼間だというのに結構人が乗っていて
バスの中は混んでいました。
僕は空いている席が無いか見回すと
肌が真っ白で、白に木の葉模様の
ノースリーブを着た女性の隣が空いていました。
僕は軽く会釈をして、その女性の隣に座りました。
女性は、まるで軽井沢の別荘からそのまま出てきたような雰囲気で
見た目同様に、ほんのりとさわやかな香りがしました。
僕は何故か緊張しながら隣に座り
女性を意識しているのがばれないように
正面を向いたまま座っていました。
しばらくして止まった停留所で、
大勢の人が一度に降りていき
さっきまでの様子が信じられないくらいにバスの中はガラガラになりました。
それと入れ替わる様に、ひとりの男性が乗ってきて
僕らの後ろの席に座りました。
その男性はちょっと変わっていて
エンジン音しか聞こえないバスの中で
聞き取れない言葉でブツブツと何かを喋っていました。
しばらくすると、男性は段々とエスカレートしてきて
僕らの座っている椅子を足で蹴りながら
大きな声で、やはり聞き取れない言葉を叫びだしました。
流石にひどいなと思い、僕は後ろを見るために
顔を右に回すと、隣にいた女性も同様に
後ろを見るためにこちらを向きました。
お互いに、同じ考えで横を向いた事に
お互いがすぐに気がつきました。
すると、女性は僕に向かって、眉をしかめた後に
にっこりと微笑みました。
僕も思わず微笑み返して、結局男性を見ること無く
再び正面を向いたのですが、
その時、女性が僕に言いました。
「今、東京電力は電気が大変だから、節電も兼ねてバスにしたんですが」
「え?」
「椅子を蹴られるなんて予想もしなかった出来事なので、驚いちゃいました」
「あはは、私も普段は電車なんですが、同じ思いです」
「出来る事からこつこつっていうのも大変ですよね」
「お恥ずかしいですが、私は普段あまり節電を意識してません・・・」
「私も誰かの為とか、そんな偉そうなものじゃ無いですから・・・」
「御自宅でも節電とかされてるんですか?」
「ええ、こまめに電気は消してますよ。ここ数日は涼しかったので助かりましたけど」
「私も今日から、気をつけてみます」
「私は節電が必要な時がわかるように、こんなの使ってるんです」
女性はスマホのアプリを僕に見せた。
”東京電力 消費電力モニター”
「私、時々これを見ては、気をつけなきゃ!って気持ちになってるんです(笑」
そう言いながら女性は僕よりも手前の停留所で降りていった。
僕は女性の残した香りを感じながら
その見た目と節電という組み合わせを思うと
ついつい微笑んでしまった。
そんな女性のささやかな節電という願いを
僕だけで無く、より多くの人に考えてもらえるように
僕にできる事からこつこつと、コラムに書かせて頂きました。
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