こんにちは、おしぃです。
東京都千代田区飯田橋
その飯田橋の一角にある小さな公園
このお話は、その公園に住む2匹のアリ
「イーダ」と「チョーダ」のお話です
チョーダ:「悪いけどくさ、ここで駄弁るのは今日で終わりやね」
イーダ:「え?どうしたの?俺、何か気に障ること言った?」
チョーダ:「いや、違うとよ・・・」
イーダ:「じゃ、何?」
チョーダ:「俺、結婚する事にしたっちゃん!!」
イーダ:「ええええええええええええっっ!!」
チョーダ:「ふふふ・・・」
イーダ:「いやいやいやいや、待って、誰と??誰と??」
チョーダ:「隣のチームのミナートちゃんたい」
イーダ:「え!ミナートちゃんって、あのセレブの?」
チョーダ:「そうたい」
イーダ:「いや、だってあの子、王女のいとこだよ?」
チョーダ:「うんうん」
イーダ:「いつの間に王家の子と知り合いに・・・」
チョーダ:「あの子可愛いかよな~」
イーダ:「向こうもOKって言ってるの?!」
チョーダ:「まだよ、今日言うつもりやけん」
イーダ:「きょ!今日プロポーズ?!」
チョーダ:「そう・・・ドキドキするわ・・・」
イーダ:「すっげえなぁ・・・あのミナートちゃんと・・・」
チョーダ:「イーダ、ごめんな」
イーダ:「え?」
チョーダ:「セレブになったら、こげん場所でダラダラできんしね」
イーダ:「ああ・・・」
チョーダ:「お前との時間は絶対忘れんけんね!」
イーダ:「チョーダ・・・うう・・・ありがとう・・・」
チョーダ:「じゃ、行ってくるけん」
イーダ:「待って!どんなプロポーズするの?」
チョーダ:「これたい」
イーダ:「え?これ?手紙?」
チョーダ:「だって常にボディガードがおって近づけんやん?」
イーダ:「ええ?文通で交際してるの?」
チョーダ:「いや、はじめて手紙ばだすとよ」
イーダ:「もしかして・・・」
チョーダ:「ん?」
イーダ:「ミナートちゃんはチョーダの事知らないんじゃ・・・?」
チョーダ:「そりゃ知らんくさ、やけん手紙出すんやん」
イーダ:「・・・・・」
チョーダ:「じゃ、ポストまで行ってくるけんね」
イーダ:「待って待って!その手紙、何て書いてあるの?」
チョーダ:「文章?」
イーダ:「うん、文章」
チョーダ:「飯田橋に住んどるチョーダやけど結婚ばしてくれんですか。」
イーダ:「そりゃ駄目だ・・・」
チョーダ:「なんでや・・・」
イーダ:「あんなセレブの王族が
どこのアリの骨ともわからんのと、
そんな文章でいきなり結婚するわけがない」
チョーダ:「そ・・・そっか・・・」
イーダ:「しかも、何で手紙まで方言入ってんの・・・?」
チョーダ:「え?俺の言葉ってコレ、方言やったと?」
イーダ:「方言でしょ!(笑」
チョーダ:「俺、生まれも育ちも飯田橋とに、おかしかね・・・」
イーダ:「ちなみに、ミナートちゃんだったら毎日大量に
ラブレターもらってると思うよ・・・」
チョーダ:「えええええええええっっ!!マジで?!」
イーダ:「だからアリ世界のトップだよ?
チョーダと同じ考えのアリが何匹いると思ってるのさ(笑」
チョーダ:「10匹・・・くらいかな・・・?」
イーダ:「100万は越えてると思うよ・・・」
チョーダ:「そ・・・そんなに・・・」
イーダ:「俺らって1家族ですら数百匹なのに(笑」
チョーダ:「じゃあ、どげんしたらよかと?」
イーダ:「手紙の文章、一緒に考えようか?」
チョーダ:「うう・・・頼むわ・・・本当に助かる・・・」
イーダ:「いいアプリ知ってるんだよね、これこれ」
チョーダ:「”3行ラブレターII”?」
イーダ:「これ参考にしながら考えれば・・・」
チョーダ:「おおっ!!最高のラブレターが完成やん!!」
イーダ:「イエーイ!!」
チョーダ:「イエーイ!!」
チョーダは、一生懸命に文章を考えた。
チョーダ:「はぁ・・・やっとできた・・・」
イーダ:「お?聞かせて、どんな文章?」
チョーダ:「君がいると、僕もいる、地球って光合成する植物なんだなぁ」
イーダ:「・・・・」
チョーダ:「だ・・・だめか・・・?」
イーダ:「いいっ!!すばらしいっ!!感動したっ!!」
チョーダ:「そ・・・そうか・・・えへへ・・・」
イーダ:「スパーンとポストに出しちゃって!スパーンと!!」
チョーダ:「おう!行ってくるわ!ありがとうね!」
イーダ:「いいってことよ!いってらっしゃい!!」