子ども別・オンライン学習の使い分けと効果的な親の関わり方

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新型のコロナウィルス感染拡大によって、学校が休校になったり、学習塾もお休みになるなど、子どもの学習環境にも重大な影響を与えています。
そこで注目されているのが、インターネットを利用して自宅で授業を受けることのできる「オンライン学習」です。

しかしオンライン学習にも違いがあります。どんなタイプの子どもにはどのようなオンライン学習が最適で、親はどう関わっていけばいいのでしょうか?

動画配信とオンライン授業の違い

動画配信が合っている子どもの共通点

今は、自宅にいながら東京の有名講師の授業を受けることができる時代です。
その点の格差は都会も地方もなくなったといえるでしょう。

「動画配信」であれば、「子どもの受けたい時間」に勉強することができますし、「自分のペースでどんどん進める」ことも可能です。理解を深めるために「何度でも繰り返し同じ授業を受ける」こともできます。自主性のある子どもにとっては最高の環境です。

しかし一方的な説明を受けるだけですので、「受け身で勉強している」子どもにとっては、ただ画面を見ているだけで、何も収穫がないというリスクもあります。
何度でも繰り返し受けられるという安心感が、集中力を欠くことに繋がり「学習時間は確保されたが成果が出ない」「繰り返し見過ぎて学習進度がどんどん遅れていく」という結果にもなりかねません。

動画配信が合っている子どもには「勉強するのが好き」「積極的に勉強できる」「明確な目標を持って勉強に取り組めている」という共通点があります。逆に「自分が、何がわからないのかわからない」や、「一定の監視下にないと怠ける」といった子どもは個別のサポートが必要になるので、動画配信の学習だけでは不安です。

オンライン授業から始めるべき子どもの共通点

「オンライン授業」は、ZoomSkypeといったアプリを利用して、TV会議を行うようにリアルタイムで授業を行うものです。講師1人に対して生徒が複数であれば動画配信とさほど違いはありませんが、1対1であれば家庭教師とまったく同じ状態です。

特徴は「その子どもに適した難易度の問題を扱える」「わからない問題があれば直接質問することができる」「子どものやる気を高めながら進めることができる」といった点になります。
やりとりをしている中で「その子どもが本当はどこでつまづいているのか」がはっきりし、その問題を解決するために「どんなフォローが最適なのか」が明確になりますから、そこを手厚くサポートすることで、子どもはストレスを感じることなく学習を進めていくことができます。

また講師側が直接関わっていくことで子どものモチベーションを高めていくこともできます。例えば「なぜ勉強しなければならないのか」といった点に答えて目標を共有したり、「解けるようになって楽しい」といった点に特化することで、子どもが大きく変化する可能性を秘めているのがオンライン授業です。

しかし一方で「いつでも、どんな問題でも質問できる」という環境が依存性を生み出すこともあります。要するに深く考えずに何でもかんでも質問してしまうような状態です。これでは子どもはいつまで経っても自立できません。「勉強が嫌い」「何をしていいのかわからない」「すぐに怠ける」といった子どもはまずオンライン授業を受けて「勉強のやり方」を確立し、ある程度自分で勉強できるようになったら動画配信に切り替えるというのも成長に合わせたオンライン学習の利用方法です。

親はオンライン学習にどう関わっていけばいいのか

ある程度の干渉は必要不可欠

動画配信を利用する場合、誰の監視もなく、子どもに完全に任せっきりという状態になります。大手通信教育の予備校では、動画配信であってもそれぞれの生徒に担任が付き、学習進度の確認や、受講状況、確認テストの結果などについて定期的な面接などを行い、個別にアドバイスしています。高校生であってもこの状況で効果を発揮するわけですから、それより幼い子どもが自宅で動画を見ているだけでは、そう簡単に学力はつきません。

もちろん動画の中で演習する時間を設けたり、テストを解いて送信するなどの機能もありますが、だからといって子ども任せにはできないでしょう。この場合、「勉強したの?」「できるようになったの?」といった「はい」か「いいえ」で答えられるようなクローズドクエスチョンは関わりとしては弱いです。親が積極的に関わっていく必要があります。「今日は何ができるようになったのか」、「今日学習して疑問に残っている点はどんなものなのか」といった具体的に問いかけるオープンクエスチョンが効果的です。子どもがオンライン学習で勉強することによりこだわって、真剣に臨めるような関わりをしていく必要があります。

担当講師とのコミュニケーションは大切

家庭教師のようなオンライン授業を受けさせているから、担当講師と子どもにお任せというわけにもいきません。「子どもの理解度はどうなのか?」「集中力や姿勢はどうなのか?」といった内容を定期的に担当講師に確認していくことは大切です。親がこのように積極的に関わることで、子どもだけでなく担当講師もより真剣に授業に取り組むようになります。

完ぺきな子どもなどいませんので、何かしらの改善点や問題点も浮上してくるでしょう。そんな状況を担当講師とのコミュニケーションを通して親もしっかり把握することで、子どもへの声がけの内容も変わってきます。「子ども」「担当講師」「親」三者の連携が取れてこそ大きな成果に繋がっていくのです。月に一度でもそういった時間は確保していくべきですし、そういった時間を設けている会社や講師は信頼できるといえます。

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まとめ

オンライン学習は「子どもに合った内容」「子どもに合った時間」でわかりやすく、要領良く勉強できる学習ツールです。しかし便利だからこそアナログ的な部分が盲点になってしまうケースもあります。子どもに直接的に関わる時間も大切にしながら、自立した勉強ができるサポートをしていってください。上手く活用していけばオンライン学習は、あなたの子どもの能力を存分に発揮させてくれる学習機会となります。

WonderBox

この記事を書いた人

大学で幼児教育・幼児心理を専攻。17年間進学塾講師を勤める。
空間把握能力と読解力を向上するメソッド導入などにも携わり、子供の教育プロセスをより良くする方法を学ぶ。子供の可能性は無限大であり、それをより教育に反映する手伝いができえばと、執筆活動に勤しむ。

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