こんにちは、おしぃです。
東京都千代田区飯田橋
その飯田橋の一角にある小さな公園
このお話は、その公園に住む2匹のアリ
「イーダ」と「チョーダ」のお話です
イーダ:「ふ~、今日も疲れたな」
チョーダ:「うん、マジ今日は最悪やったな」
イーダ:「アリの巣に煙草突っ込むとか悪魔か!」
チョーダ:「最近、公園で煙草ば吸う人間が増えたなあ」
イーダ:「しかも吸殻をポイだもんな」
チョーダ:「バッタのヒロシが今朝、吸殻で後ろ足が燃えたらしかとよ」
イーダ:「え?ヒロシ、それでジャンプできるのか?」
チョーダ:「彼女にもらったミサンガが燃えて泣いとった(笑」
イーダ:「うは~そりゃ辛い」
チョーダ:「横着してジャンプで移動するけん、そげんなるとよ」
イーダ:「普通に歩けばいいのにな(笑」
チョーダは辺りを見回して誰も居ない事を確認し
イーダの耳元でコッソリ言った。
チョーダ:「誰にも言ったらいかんよ?」
イーダ:「え・・・?あ、おう・・・わかった・・・」
チョーダ:「ヒロシの親父に聞いたっちゃけどさ」
イーダ:「うん?」
チョーダ:「飯田橋駅の周辺って全面禁煙らしいとよ」
イーダ:「へえ、そうなんだ」
チョーダ:「やけんがコッソリこの公園で煙草ば吸うったい」
イーダ:「ガーン!人間最低だ!」
チョーダ:「昆虫みたいに集まってモクモクやるげな」
イーダ:「本当、昆虫みたいだよな」
チョーダ:「おかげでこっちは被害が甚大やん」
チョーダ:「人間はこのアプリが無いと禁煙ばできんとげな」
イーダ:「ええええええ!!ダッセエ!!」
チョーダ:「ダサかろ?所詮人間も昆虫以下やんね」
イーダ:「せこいなあ」
チョーダ:「な、せこかよな(笑」
イーダ:「あれ?」
チョーダ:「ん?どげんした?」
イーダ:「でも、なんでチョーダのスマートフォンにこのアプリが?」
チョーダ:「・・・・」
イーダ:「チョーダ、ちょっとポケットの中見せて」
チョーダ:「突然何ば言い出すとね」
イーダ:「いいから見せろよ!」
チョーダ:「こら!やめんね!こらー!!」
イーダは、チョーダのポケットに手を突っ込んで
中にある物を無理矢理引っ張り出した。
イーダ:「チョーダ・・・これ・・・」
チョーダ:「・・・・」
イーダ:「これ、煙草の葉じゃねえの?」
チョーダ:「ち・・・ちがう・・・これは、あれたい・・・」
イーダ:「何?」
チョーダ:「彼女にもらったミサンガたい」
イーダ:「えええ!チョーダ、彼女いたの?!」
チョーダ:「だ・・・誰にも言わんといてな?」
イーダ:「え?え?でも誰なの?」
チョーダ:「そ・・・それは・・・」
イーダ:「え~、教えてくれよー」
チョーダ:「残念、昨日別れたったい」
イーダ:「ええ?!」
チョーダ:「やけん、彼女の名誉の為に名前は秘密たい」
イーダ:「くっそう!残念だ!」
チョーダ:「そうだ、今度合コンばする予定あるけん、
お前も来ればよかよ」
イーダ:「おっとお!失恋を癒すには新たな恋って?!」
チョーダ:「そうたい、ところでお前飲み過ぎんといてな?
酔うとたち悪いけん」
イーダ:「お前こそマブダチだぜ!!」
チョーダ:「マブダチ!!」
イーダ:「マブダチ!!」
チョーダ:「合コン!!」
イーダ:「合コン!!」
結局、その後に合コンは開催される事は無かったが
毎晩深夜にチョーダの家の近くでは煙が上がっていた。