オンライン授業を受けても伸びない小学生の5つの特徴と改善方法

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コロナ禍の影響もあり、年齢や学年問わずオンラインによる授業を受ける機会が増えてきていますね。オンラインによる授業形式は、自宅にいながら手軽に利用できる便利な仕組みではありますが、子どもの意識や姿勢、環境によって効果は大きく異なります。実際に1000時間以上オンライン授業を行ってきて、「この子はオンライン授業では伸びにくい」と感じた5つの特徴とその改善方法について今回お伝えしていきます。

 

受け身で授業を受けている

 

子どもの勉強する意欲によってオンライン授業の効果は変わってきます。子ども自身がどこまで積極的に取り組めるのかは重要です。

 

返事だけ良いのは注意

 

「何か質問はないですか?」

「はい、ないです」

「ここまでの内容は理解できていますか?」

「はい」

一見すると問題ないように感じる講師と生徒の会話ですが、常にこのやり取りになっているようだとちょっとだけ危険。

子どもがよくわかっていないのに、授業に飽きてしまて早く終わらせたくて(または授業が理解できていなくて)、とにかくハイハイ答えている可能性も・・・。

特に、パパ・ママから押しつけられて勉強している子どもによく見られる傾向です!!

筆者の経験上、本当に意欲的な子どもは自分なりに質問してくる傾向があります。返事だけ良くて受け身で授業に参加している子どもは、授業は予定通りに進むものの、なかなか伸びない場合が少なくありません。

 

【改善策】取り組みを承認することで子どものやる気をアップ

 

まずはパパ・ママが子どもの頑張って取り組んでいる様子を認めてあげる、褒めてあげることが、子どもの意識を変化させます。子どもは誰しも「できないことをできるようになりたい!」という気持ちを持っていますから、押しつけることなく勉強を取り組ませることによって、受け身で参加する姿勢は変わってきます。

わからない部分を質問することは恥ずかしいことじゃないんだよ」と教えてあげることも大切。そして質問ができたらその積極的な姿勢をたくさん褒めてあげてください。

 

 

マイペース過ぎる

 

周囲に競い合ったり、励まし合ったりする仲間がいないので、オンライン授業はマイペースになりがち。学校のような集団指導でのオンライン授業をマイペースで受けていると、気づいたらまったくついていけないという状況になっている危険性があります。

 

急いで解くことをしない

 

 

急ぎすぎて字が雑になってしまったり、計算ミスばっかりしてしまうと問題ですが、まったく焦ることもなくマイペースで勉強しているのも問題。

個別指導でのオンライン授業はその子どものペースに合わせて授業を行うので、マイペースに進めていくと、カルキュラムがどんどん遅れていくというデメリットがあります。

じっくり考えて答えを導くことはもちろん大事なことなので、バランスを取ることが難しいところではありますが、ちょっと背伸びをして自分の勉強するペースを上げていくことは子どもの成長には重要です。

いつまでもマイペースを崩すことなく勉強している子どもは、オンライン授業ではなかなか伸びないですし、特に本番の受験や模試などを受けたときに時間が足りなくなり結果を出せないケースが多いです。

 

【改善策】時間を計って勉強する習慣

 

「もう少し速く解いてみようか」というアドバイスだけでは、幼少期の子どもには伝わりにくいので、具体的に「時間を計ってチャレンジしてみる」という家庭学習の習慣を採り入れていくと、ゲーム感覚で、素早くかつ慎重に解くということが自然とできるようになります。

複数のオンライン授業の選択肢があるのであれば、時間を計って問題演習できる環境が整備されているものを選んでみるのも手ですね。

もしそういったシステムがなければ、家庭学習の中でパパ・ママが関わっていってあげましょう。

 

 

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「わかった」という段階で満足している

 

これはオンライン授業でもライブの授業でも同じ事が当てはまるのですが、解説を聞いていて「わかった」で止まってしまう子どもは伸びません。その先の取り組みが本当の知識の定着、学力アップに繋がるからです。

 

自分で「できる」まで勉強しない

 

個別指導の解説の場合は、特にその子どもの弱点に注目し、つまずいている部分について基礎から振り返って説明するのでかなり満足度が高いです。今まで理解できなかった問題もわかるようになり、勉強のストレスは大きく軽減されます。その様子を見て、保護者としても嬉しい気持ちになりますが、いざテストを受けてみると思っていたほど得点が取れていないというケースもあるのです。それは「わかった」という状態で勉強が終了してしまい、「自分ひとりで考えてできる」という段階に達していないことが原因です。

 

【改善策】復習する習慣

 

高学年になって伸び悩む子どもの多くが、「復習の習慣」が身についていません。しっかりとした学力を身につけるには、「反復練習することの重要性」、「解き直しすることで本当に自分の力で解くことができるようになる」といった実感を子ども自身が得る必要があります。

しかし、ただ「復習したの?」といった声がけでは質の高い復習の習慣が身につきませんので、子どもに、「これはどうやって解くの?」と、解き方を説明してもらうという方法が効果的です。勉強は他人に教えることが一番の勉強になりますし、そうすることで知識が整理されますし、自分自身では気づいていないけど、実はあやふやな知識や理解であったことがわかることがあります。そしてその部分を補うために授業を受けたらすぐに復習しなければならないということに気づくはずです。オンライン授業は「わかった」という手応えが強いので、復習しないで完結しがちですから、習慣が身につくまでは保護者が関わっていく必要があります。

 

 

集中できていない

 

オンライン授業を受ける際には、環境面は整備してから臨むべきです。自分の家や部屋だからこそ緊張感がなく、ダラダラと勉強してしまう可能性があります。

 

見えないところで別の作業をしている

 

オンライン授業を何度も受けていると緊張感が薄れてきてしまい、先生に見えないところで、遊び始めてしまう子どももいます。姿勢が悪くなってきたり、手もとでスマホをいじってしまったり、テレビを見ていたり、画面をクローズ状態にしてしまったりするお子さんもいます。

常に保護者の見える範囲でオンライン授業を受けられるのであれば緊張感を持てるのですが、パパ・ママがお仕事で留守の時は声かけもしてあげられませんよね。

子どもに「集中しなさい!」と頭ごなしに言ってもモチベーションが下がってしまうだけです。

【改善策】手もとも映す環境にする

 

JTT 垂直撮影スマホスタンド

表情だけではなく、子どもの手もとも映せる環境整備は大切です。子どもの手もとも映すことでより緊張感のある雰囲気で勉強ができます。

書画カメラは1万円台で購入できますので設置して授業を受けると、表情だけではなく、手もとでどのような計算をしているのかまで講師に伝わります。スマホを書画カメラ代わりに利用することも可能です。この場合だとスマホを取り付けるアームだけ購入すればいいので、2,000円以下の価格で購入できます。字をていねいに書くことや、どこで計算ミスが発生しているのかまで講師側がタイムリーに把握して指摘できますので、オンライン授業の効果は高まります。

集中力・緊張感は上記での対策でもなかなか上手くいかないこともあります。そういう時は、勉強以外の時間に遊びの時間を存分にとって、リラックスさせてあげる環境を作ってあげましょう!

画像が見にくく、よくフリーズする

 

いくら優秀な講師に授業をお願いし、子どももやる気になっていたとしても、インターネットの環境が悪いとまったく効果がなくなるのがオンライン授業です。

 

通信環境が悪い

 

ポイントになるのはインターネット速度です。インターネット速度は上りと下りで異なり、基本的には下りの方が速くなります。ですから状況によっては、講師の授業はスムーズに見られるものの、子どもの返答などがとても遅くなるといった現象が発生するのです。子どもの手もとを映しているのにぼやけて見づらいことや、カクカク止まってしまって会話が成立しにくいなどの障害になってしまいます。素直に話が聞けて、真面目に取り組むことのできる子どもなのにも関わらず、伸び悩む要因のひとつにこの通信環境の問題があります。通信環境の悪い状態でいくらオンライン授業を受けてもなかなか力がつかないので、環境整備はとても重要です。

 

【改善策】ネット環境について親がまず勉強しよう

 

 

パパ・ママが情報機器関係に詳しくなることで、子どもの学習環境が格段に良くなります。これからの時代はICT教育全盛期を迎えます。それに対応していくためには、まずはパパ・ママが積極的に情報機器関係について勉強していく必要があるでしょう。

せっかくのオンライン授業を無駄にしないように、「自宅の通信回線は何なのか」、「どんなルーターを使用しているのか」、「どんなWi-Fiを使っているのか」、「実際に時間帯によって上りと下りの通信速度はどれくらい違うのか」、「オンライン授業を受ける際に利用するツールはZoomなのかSkypeなのか、それともそれ以外のシステムなのか」、「ネット環境はその容量を満たしているのか」・・・

こういった項目について自分でしっかり調べていくと、オンライン授業でより大きな成果が得られるはず。ネット検索で充分に対応できる範囲ですので、最低限、授業を開始する前までには確認しておきましょう。

 

 

まとめ

 

オンライン授業だから講師や子どもに任せっきりというわけにはいきません。そこには親の関わり方が大きな影響を与えています。紹介してきたように、ちょっとした声がけだったり、承認の仕方だったり、環境の整備など、家庭の協力があってこそ、オンライン授業の効果は発揮されます。

今回ご紹介してきた項目は年齢問わず、大事なチェック項目ですので、ぜひひとつひとつ確認していただき、子どもの可能性を最大限に引き出せるオンライン授業にしていきましょう!







この記事を書いた人

大学で幼児教育・幼児心理を専攻。17年間進学塾講師を勤める。
空間把握能力と読解力を向上するメソッド導入などにも携わり、子供の教育プロセスをより良くする方法を学ぶ。子供の可能性は無限大であり、それをより教育に反映する手伝いができえばと、執筆活動に勤しむ。

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