家族帯同で海外赴任をすることになったとき、まず考えるのが子どもの英語ではないでしょうか?
- まったく英語ができないまま、現地校に通わせても大丈夫?
- 出発までに、なにか準備できることは?
- 子どもの英語の準備は必要ないとも聞くけど、本当なの?
などなど、心配になってしまいますよね。
我が家の2人の子ども達も、現地の言葉がまったく話せない状態で、フランスとイギリスの現地校を経験。
現在も、イギリスの現地校で奮闘しています。
また私自身も、ロンドンの小学校スタッフとして、日本を含めた非英語圏からの転入生と多く接してきました。
そこでこの記事では、海外赴任などで現地校に通うことになった小学生のお子さんを対象に、おすすめの英語準備方法や、現地校入学後のサポート方法をお伝えしていきたいと思います。
『子どもは語学の天才』だから英語の準備は不要?
そもそも、海外赴任前に、子どもの英語の準備は必要なのでしょうか?
「子どもは語学の天才だから、まったく話せなくても大丈夫。英語オンリーの環境で過ごせば、3ヵ月でペラペラになる」
なんて、よく聞きますよね。
確かに、子どもによっては、3ヵ月とはいかないまでも、語学習得スピードが早い場合もあります。
ただし、本当に子どもによります。
3歳からイギリスの現地校に通い始めた我が家の次女が、なんとか、つたない英語を話しはじめたのは、入学から2年半以上経ってからでした。
教室で先生が繰り返し使うフレーズは、だんだん意味がわかるようになりますし、いつかは話せるようになります。
とはいえ、周りの言っていることがわからない環境は、子どもにとっても大きなストレスです。
特に大変な、はじめの1ヵ月を乗り切り、楽しく現地校生活をスタートさせてあげるためにも、出発前に子どもの英語の準備を少しでもしておくことをおすすめします。
英語の準備で目標とするレベルは?
「せめて日常生活くらいは!」と、焦る必要はありません。
あくまでも目標は、最初の1ヵ月を乗り切ることです。
あせって、あれもこれもと詰め込むのは、かえって子どもにストレスを与えかねません。
楽しみながらできる、最低限の準備で大丈夫です。
それでは、海外赴任前の限られた期間でもできる、おすすめの英語準備方法をご紹介していきます!
【幼稚園〜小学生におすすめ】海外赴任前の英語準備方法
海外赴任前に子どもの英語の準備をするなら、つぎの3つの方法がおすすめです。
- 英語に触れる機会を作る
- 最低限のサバイバル英単語・英語フレーズを教えておく
- 【小学1年生以上なら】フォニックスを学習しておく
ひとつずつ説明していきますね!
英語に触れる機会を作る
おすすめの英語準備方法1つめは、英語に触れる機会を作ることです。
具体的にどんなことができるかというと…
- 好きなディズニー映画のDVDを英語版でBGMのように流す
- 英語の子ども向けアニメを一緒に観る
- 英語絵本の読み聞かせ
- オンライン英会話を利用する、など
ポイントは、「子どもが好きなもの」。
興味がないものを無理やり見せても、逆に英語嫌いなってしまう可能性があるので避けましょう。
ちなみに、英語に苦労している次女とは異なり、現地校に転入して間もなく英語を話しはじめた長女は、ディズニー映画が大好きで、英語のセリフを丸暗記していました。
意味はほとんどわかっていませんでしたが、英語への抵抗をなくすのに役立ったのではないかと思っています。
また、オンライン英会話も、手軽に英語体験ができて、海外赴任後も継続できる学習方法として便利です。
いきなり英語のみのレッスンが不安な方は、日本語が通じる講師が在籍するスクールを選んでみてはいかがでしょうか?
最低限のサバイバル英単語・英語フレーズを教えておく
おすすめの英語準備方法3つめは、最低限の英単語やフレーズを教えておくことです。
- I’d like〜(I want 〜).
- May I have〜(Can I have〜)?
- May I go to〜(Can I go to〜)?
といったフレーズを2〜3個に絞って丸暗記し、ほぼすべてのシチュエーションで使い回す練習をしてみましょう。
文法は無視で大丈夫です。
たとえば、
May I go to the toilet(アメリカ英語はbathroom)?
トイレに行ってもいいですか?
という質問が、
May I(Can I)toilet?
になっても、十分通じます。
欲しい物の英単語がわからなくても、
May I have(Can I have)+ 指差し?
これをくれますか?
で、乗り切れます。
【小学1年生以上なら】フォニックスを学習
おすすめの英語準備方法3つめは、フォニックス学習です。
フォニックスとは、英語圏の子どもたちに英語の読み書きを教えるときに使われる方法で、イギリスでもアメリカでも、4〜5歳でフォニックスの基礎をみっちり習います。
日本の小学校1年生以上の学年になると、改めてフォニックスを一から学習する機会がないので、もし余裕があれば、海外赴任前の準備として学習しておくのもおすすめです。
こちらの記事で、フォニックスが学べるYouTube動画をご紹介しています。
現地でできる子どもの英語力サポート方法
子どもが現地校の授業についていけるかどうか、海外生活を楽しく過ごせるかどうかは、家庭でのサポートが重要な鍵になります。
とはいえ、現地校の授業内容をすべて家庭でカバーするのは、なかなか厳しいですよね。
私も駐在員のご家庭から、英語の宿題に困っていると、相談を受けることがあります。
そこで、現地校に通う子どもの英語力や、学力サポートのための方法をいくつかご紹介したいと思います。
おすすめは、つぎの4つの方法です。
- オンライン英会話スクール
- Oxford Reading Owlで音読・フォニックスをサポート
- 日本語スクールの現地校サポート
- 子どもの友達とのプレイデート
こちらもひとつずつ、見ていきましょう。
オンライン英会話スクール
現地でできる子どもの英語力サポートのおすすめ1つめは、オンライン英会話スクールを利用することです。
ちなみに、イギリスで英語講師にマンツーマンの英語指導をお願いした場合、1時間で£40(約6,000円)ほどかかり、いい先生を見つけるのも簡単ではありません。
その点、オンライン英会話スクールは経済的で、日本で利用していたスクールをそのまま継続できるので便利です。
Oxford Owlで音読・フォニックスをサポート
現地でできる子どもの英語力サポートのおすすめ2つめは、Oxford Owlを音読・フォニックス学習に活用することです。
Oxford Owlとは、イギリスの小学校で音読教材として採用されているORT (Oxford Reading Tree) の本が、ウェブ上で読めるオンラインライブラリーで、無料で利用できます。
年齢にあわせたレベルの本を選んだり、お手本の音読音声を再生することも可能です。
イギリスの小学校低学年の宿題は基本的にORTの本を毎日音読することで、非英語圏からの生徒の英語力底上げにも音読が推奨されています。
日本語スクールの現地校サポート
現地でできる子どもの英語力サポートのおすすめ3つめは、日本語スクールの現地校サポートコースを利用することです。
海外駐在員の子女向けの日本語スクールや学習塾(補習校を除く)の中には、現地校の教科や宿題サポートするコースを設けているところも珍しくありません。
最近では、オンライン授業を取り入れる学習塾も増えています。
子どもの友だちとのプレイデート
現地でできる子どもの英語力サポートのおすすめ4つめは、お友だちや同級生との「プレイデート」です。
プレイデートとは、放課後にお互いの家に行ったり、公園などで一緒に友だちと遊ぶことで、遊びを通して日常会話を学んだり、「もっと英語を話せるようになりたい」というモチベーションにつなげることができます。
小学生くらいまでは、保護者同士が事前に連絡を取り合ってアレンジするのが一般的です。
おすすめの子ども向けオンライン英会話スクール5選
海外赴任前の準備や現地での英語サポートとして、オンライン英会話スクールを検討している方も多いでしょう。
でも、子ども向けのオンライン英会話スクールはたくさんあって、どれがいいのか迷ってしまいますよね。
そこで、評判の高いスクールの中から、実際にトライアルレッスンを受講。おすすめの5校をピックアップしました。
最終的には、子どもと講師との相性が一番重要なので、気になるスクールがあれば、積極的に無料体験レッスンを受けてみることをおすすめします。
レッスン内容だけでなく、保護者と講師間のコミュニケーションやフォローアップ、予約のとりやすさなどもチェックポイントです。
子ども専門オンライン英会話の老舗!【リップルキッズパーク】
Image:リップルキッズパーク
料金 (税込み) |
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レッスンの長さ | 25分 |
キャンセル | レッスン開始の4時間前まで |
講師 | フィリピン人講師 |
無料体験 | 25分 x 2回 |
ビデオ通話アプリ | Skype、Zoom |
公式HP | リップルキッズパーク |
リップルキッズパークは、日本初の子ども専門オンライン英会話スクールで、レッスン料は月額3,300円(税込み)〜
1つのアカウントを家族でシェアできるので、たとえば年齢の近い兄弟で一緒にレッスンを受けたり、週2回のレッスンを1回ずつ受けるということも可能です。
講師はフィリピン人ですが、みなさん英語の発音がきれいで、マペットや歌、ゲームなどを使って、子どもの注意をうまくひきつけてくれます。
基本的にレッスンは英語で行われますが、簡単な日本語を知っている講師も多く、言葉に詰まっていると助け舟を出してくれることも。リップルキッズパークの体験レッスンはこちらからどうぞ。
オンライン・インターナショナルスクールGlobal Step Academy
Global Step Academyは、インターナショナルスクールが運営する、本格的な子ども向けオンライン英会話スクールです。
スタンダード英会話やフォニックスキャンプなど、数多くのコースからレッスンを選ぶことができます。
講師は各国からのネイティブスピーカーで、算数やプログラミングなど、子どもの興味のあることを英語で学べるコースがあるのも魅力です!Global Step Academyの無料体験はこちらからどうぞ。
アメリカ発 子供向けのオンライン英会話【NovaKid】
Image:NovaKid
NovaKidは、アメリカに本社がある、海外でも人気の子どもオンライン英会話スクール。
名前は似ていますが、駅前留学のNOVAとは、まったく関係ありません。
SkypeやZoomではなく、自社システムを使用し、授業内容を録画保存できるのが◎
また、VRツアーゲームを取り入れた授業など、小さなお子さんでも飽きない工夫がされています。
非ネイティブ講師によるスタンダードプランと、ネイティブ講師によるプレミアムプランがあり、スタンダードプランはフィリピン人講師がメインです。NovaKidsの体験レッスンはこちらからどうぞ。
GLOBAL CROWN(グローバルクラウン)
GLOBAL CROWN(グローバルクラウン)は、講師全員が日本語が話せるバイリンガル。
いきなり英語だけのレッスンは不安、わからないところを日本語で説明してほしいという方におすすめです。
トライアルレッスンを受けたうちの次女も、講師が日本語を織り交ぜてくれたことで、英語オンリーの英会話スクールのときよりも、リラックスして、言葉数が多かったように見えました。
英語と日本語をあまり混ぜてほしくないという方は、事前アンケートで、「どうしても必要なとき以外は英語のみにしてほしい」など、要望を出すことも可能です。GLOBAL CROWNの無料体験申込みはこちらからどうぞ。
子ども専用オンライン英会話 ハッチリンクジュニア
ハッチリンクジュニアは、子ども向けオンライン英会話スクールの中では、もっともリーズナブルなスクールのひとつです。
レッスンは家族や兄弟と分け合ってもOK。
こんなに良心的な価格ながら、宿題があり、授業内容のリクエストまで出せるという、コスパの高さが魅力です。
子ども専用のオンライン英会話スクール、フィリピン人講師がメイン、破格のレッスン料など、リップルキッズパークと比較されることも多いスクールですが、一番の違いは、ハッチリンクジュニアには日本人講師も在籍しているという点でしょう。
講師の中には、教員を目指す学生が多く、子どものレッスンに慣れているという印象を受けました。ハッチリンクジュニアの無料体験レッスンはこちらからどうぞ。
最後に
今回は、海外赴任前にできる子どもの英語の準備や、現地でのサポート方法についてお伝えしてきました。
まったく周りの言葉がわからない状態で、新しい生活をスタートするのは、子どもだって大変ですよね。
意外となんとかなるものではありますが、もっとも大変な最初の1ヵ月を乗り切るために、できる範囲で準備をしておきましょう。
また、現地校の授業をサポートしたり、保護者のコミュニケーション力・積極性が、子どもの現地校生活を楽しくするために、大切な要素になることも忘れずに!