受験を考えているご家庭の中で、お子さんの字が汚いことに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。字が汚いと受験の際に不利になる、と思っている方も多いようです。
また受験にかかわらず字が綺麗というだけで好印象を受けるのは確かな事実。
そこで今回は、字が汚いことがもたらすメリット・デメリットなどをご紹介していきたいと思います。
字が汚いと本当に受験に不利?
結論から言うと、「絶対に影響が出るとは言い難い」のが現状です。
私立や公立の難関中学に問い合わせたとしても、おそらく「字の優劣で採点に差は付けない」との返答があるかと思います。
ただ、近年人気の公立の中高一貫校などでは回答を長文で書かせる問題が主流になっている傾向がありますね。教師の立場から、仮に自分が採点者であった場合を考えると、汚い字で書かれた長文を読むのは大抵の大人にとって苦痛となるのではないでしょうか。
その時点で、少なからずその受験生へのイメージは、あまり良いものにはならないだろうと想像できます。
たとえ字の優劣で採点に差が付けられることがなくても、きれいな字で回答を書くに越したことはないのは、受験の安全策(リスクヘッジ)において大切なことです。
子供の字をきれいにする最善策は?
字を綺麗にするために一般的にポピュラーな習い事は、お習字ではないでしょうか。
学生時代だった頃、黒板やノートの字が綺麗な子はだいたいお習字を習っており、またお正月の書き初めで金賞をもらっている子もほとんどお習字経験者だったという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
お習字は、字の構成を丁寧に学んでいくことができるので、字の成り立ちを本質から理解していくことができます。また、字と向き合って丁寧に書く量も、習っている子といない子ではかける時間が全く違うので、字が綺麗になるのも肯けますよね。
家庭で出来る!子供の字をきれいにする3つの方法
お習字を習わせてあげる時間の余裕がない場合などは、おうちでできる方法を試してみて欲しいです
お箸をきれいに持てるようにする
字が汚い子の多くは、お箸の持ち方もあまり上手ではないです。お箸の持ち方と鉛筆の持ち方というのは、実は良く似ているんです。そこで、まずは字ではなく、お箸がきれいに持てるよう特訓してみましょう。
昔は、必死に母親や父親が持ち方を教えてくれていた印象ですが、今では簡単に綺麗な持ち方をクセづけることができる専用器具なども簡単に手に入ります。
お箸がきれいに持てるようになると、手先の器用さが上がり鉛筆もしっかりと持てるようになるはずです。
イラスト帳で、楽しく“描く”を練習する
子供に字の練習をさせても、単調な繰り返しはつまらないのですぐに飽きてしまいます。そこで、飽きずに鉛筆で“描く”ことを続けられる方法として、「ボールペンイラストブック」をオススメします。
これをボールペンではなく鉛筆で描かせてみると子どもも親しみやすいです。
文字ではなくイラストであるため、子供も楽しんでやってくれますよ。
描き続けるうち、いつしか鉛筆にすっかり慣れすらすらと描くことができるようになっていました。字ではなく(鉛筆で)絵を描かせるということが、子どもの運筆力を上げる近道になりました。
日記を書く習慣をつける
鉛筆で「描ける」ようになれば後は字を「書く」練習です。しかし、やはり短調な書き取り帳では飽きてしまいます。
そのために私が息子に取り組ませたのは「日記を書く」ことでした。最初は文字を書くことを嫌がるかもしれませんが、どんなことでも構いません。初めはその日食べたものといった、当たり前の内容で構わないのです。
とにかく書き取り帳のような練習ではなく、意味のあることを書かせるということが飽きさせないためには重要なポイントになります。字をある程度うまく書けるようになるには、なんと言っても、書いた回数でその字に慣れることが大切なのです。
ひたすら毎日書き続けるうちに、いつしか字はうまくなっているはず。そして、この「日記を書く」ということには、他にも親子のコミュニケーションや、自分の想いを表に出す練習になるなど、プラスアルファで得られる効果が様々あります。
まとめ
パソコンやスマホの普及で字を書く機会は減りましたが、それでもやっぱりきれいな字は書けるようになっておきたいですよね。字をうまく書けると、人に、きちんと物事を理解し、整理することができる子という印象を与えます。
子供のうち、それも小さければ小さい程、字をきれいにするチャンスはたくさん存在しているのです。ただし、そこには親の助けが欠かせません。
お箸を持つ練習も、イラストを描く練習も、そして日記も、親が一緒になってやってあげることで効果はぐっとアップし、楽しく続けることができます。
きれいな字で、子どもには自信を持って受験に臨ませてあげたいものですね。